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図書館総合展2026に出展して―3年目に感じた変化と、会場で出会った人々

1 日前
読了時間: 6分

2026年10月20日から22日まで、パシフィコ横浜で開催された「第28回図書館総合展2026」に、MDPI Japanが出展しました。今回で3年連続の出展となります。


図書館総合展は、大学図書館や公共図書館、出版社、情報サービス企業、図書館関連団体など、さまざまな立場の人々が集まるイベントです。学術系の学会とは異なり、展示内容も来場者の関心も実に幅広く、会場を歩いていると思いがけない発見があります。


今年も多くの方々とお話しすることができました。ブースで寄せられたご意見や講演への反響とともに、図書館総合展ならではの会場の雰囲気をご紹介したいと思います。



出展者同士の交流も、図書館総合展の楽しみ


図書館総合展に参加して毎年感じるのが、出展者同士の距離の近さです。


学術系の学会展示では、どうしても自社ブースでの来場者対応が中心になりますが、図書館総合展では、近隣ブースの方々とお互いの展示について話をしたり、ちょっとした交流が生まれたりする機会が多くあります。


今年は、公共図書館のキャラクターが各ブースを巡ってくる場面もありました。そのキャラクターのSNSのフォロワーを増やそうという活動に、私たちも協力しました。直接のビジネス上の利害関係がなくても、お互いの活動を応援し合う。そんな気さくな雰囲気が、このイベントの魅力の一つだと思います。


京都・岡崎の図書館員の自主学習グループ「ししょまろはん」のまろー
京都・岡崎の図書館員の自主学習グループ「ししょまろはん」のまろー

また、図書館総合展は物販も充実しています。図書館用品を扱うキハラさんでは、毎年、図書館をモチーフにしたグッズが販売されており、今回も購入して楽しみました。出版社のブースに立ち寄って本を眺める時間も、個人的には毎年の楽しみになっています。


MDPI Japanのブースでも、若手研究者支援についてのアンケートにご協力いただいた方に、ハロウィンのお菓子をお渡ししました。ちょっとした季節のプレゼントでしたが、こちらも喜んでいただけたようです。


こうした小さな交流の積み重ねが、会場全体の親しみやすい雰囲気をつくっているのかもしれません。



若手研究者支援について、ご意見を伺いました


今年のMDPI Japanブースでは、大学・研究機関を対象とした、機関オープンアクセスプログラム(Institutional Open Access Program、IOAP)に加え、若手研究者支援制度についてもご紹介しました。また、MDPI Japanで導入を検討している独自の支援制度についてのご意見も伺いました。


来場者の皆さまに伺ったのは、次の質問です。

「若手研究者向けの表彰制度があるとしたら、最も価値があると思われる支援はどれですか?」


研究費・賞金、論文出版費用の支援、学会参加・研究者交流の支援、研究成果の広報・発信、表彰による実績・評価という5つの選択肢を用意し、シールを貼って回答していただきました。


3日間を通じて最も多くの票を集めたのは「研究費・賞金」で、ほかの選択肢を引き離しました。それに続いたのが「論文出版費用の支援」です。


10/20の回答状況
10/20の回答状況

今回のアンケートは、図書館総合展の来場者に任意でご回答いただいたものであり、若手研究者自身の意見を直接集めたものではありません。それでも、日頃から研究活動を支える方々が、どのような支援を重視しているのかを知る貴重な機会となりました。


いただいたご意見は、今後の制度設計を検討する際の参考にさせていただきます。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。



ジャーナル選択に関する講演に多数参加いただけました


最終日の10月22日には、大学図書館員の皆さまを対象に、投稿先ジャーナルの確認方法について講演を行いました。


研究者から「このジャーナルに投稿しても大丈夫?」と相談されたとき、どのような情報を確認すればよいのでしょうか。学術出版社の立場から、ジャーナルを判断する際に確認したいポイントをご紹介しました。


多くの方にご参加いただき、当日はほぼ満席となりました。




講演後には、大学図書館で司書として勤務しているものの、研究者から投稿先について質問を受けた際、どのように答えればよいかわからず困っていた、というお話も伺いました。また、講演資料をデータで提供してほしいというご要望も複数いただきました。


大学図書館には、電子ジャーナルやデータベースの提供だけでなく、研究者からさまざまな相談が寄せられています。しかし、すべての学術分野のジャーナルについて、図書館員が詳しい情報を持っているとは限りません。


今回の講演を通じて、学術出版社が持つ知識や情報を、大学図書館の実務に役立つ形でお伝えすることの重要性を改めて感じました。


今後も図書館の皆さまが日々の業務で直面する課題を取り上げ、実際の相談対応などに活用していただける講演を企画していきたいと考えています。



3年目の出展で感じた変化


ポスター内容をじっくり読み込んでいかれる方も多くいらっしゃいました
ポスター内容をじっくり読み込んでいかれる方も多くいらっしゃいました

MDPI Japanにとって、図書館総合展への出展は今年で3年目となります。継続して参加する中で、来場者の皆さまとのコミュニケーションにも少しずつ変化を感じています。


以前はMDPIという出版社の信頼性について厳しい質問をいただくこともありましたが、今年はそうした場面が少なくなったように思います。一方で、「最近弊学からMDPIへの投稿が増えているので、どのような出版社なのか知りたかった」と、ブースを訪れてくださった方もいらっしゃいました。


今年はサービスの紹介だけでなく、若手研究者支援についてご意見を伺うことにも力を入れました。こちらから情報をお伝えするだけでなく、相手のお考えやご経験を聞く機会が増えたことも、これまでとは異なる交流につながったのかもしれません。


3年間の出展を通じて、図書館総合展に参加する皆さまと、少しずつ顔の見える関係を築けてきたように感じています。



図書館総合展という交流の場


帰り道には横浜の美しい夜景も
帰り道には横浜の美しい夜景も

図書館総合展には、大学図書館の研究支援に関わる展示もあれば、公共図書館のサービス、読書活動、図書館設備など、幅広い分野の展示があります。


自分の仕事に直接関係するものばかりではありませんが、普段接することのない分野の取り組みを知り、異なる立場の方々と話ができることには、このイベントならではの価値があります。


今年の図書館総合展のテーマは「未来と次代の図書館人-発掘しにゆく、されにゆく」でした。


事前のブログ記事では、予定を詰め込みすぎずに会場を歩いてみることをおすすめしました。実際に3日間参加してみると、予定していた講演や来場者対応だけでなく、何気ない会話や出展者同士の交流からも多くのことを知ることができました。


学術出版社と図書館は、それぞれ異なる役割を担っていますが、研究者を支えるという点で共通する課題もあります。今後も図書館関係者の皆さまの声に耳を傾けながら、研究支援や学術情報の発信について一緒に考える機会をつくっていきたいと思います。


MDPI Japanのブースにお立ち寄りいただいた皆さま、講演にご参加いただいた皆さま、そして会場で交流してくださった出展者の皆さま、ありがとうございました。

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