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インタビュー:東京都立大学・松山 洋先生(MDPI Top 1000 Reviewers for 2025選出)

  • 7月16日
  • 読了時間: 3分



査読は、学術出版の質と信頼性を支える重要なプロセスです。MDPIは、研究成果がより正確で、説得力のある形で世に出るためには、専門家による丁寧で建設的な査読が欠かせないと考えています。


このたび、世界67の国と地域に広がるMDPIの約21万人の査読者コミュニティの中から、2025年を通じて特に継続的かつ質の高い査読にご貢献くださった1,000人の先生方を「MDPI Top 1000 Reviewers for 2025」として選出いたしました。


MDPI Japanでは、日本から選出された先生方に、査読者としてのご経験や、査読において大切にされていること、若手研究者へのメッセージなどを伺うインタビューを行っています。今回は第2回として、東京都立大学 大学院都市環境科学研究科の松山 洋先生にお話を伺いました。




1.      「Top 1000 Reviewers for 2025」ご選出おめでとうございます。ご選出されたことについて、率直なご感想をお聞かせください。

 

この手の表彰を受けたことがなかったので、新手のサギではないかと思いました。


 

2.      先生が査読をお引き受けになる際に、特に意識されていることはございますか。

 

〆切を守れるかどうかです。MDPIの場合、7日とか10日とかいう非人間的な〆切が多いので、〆切を守れそうにない時は査読をお断りしています。実際には、査読は、始めてしまえば3日もあれば終わります。MDPIはスピーディーなところは大変よいと思います。



3.      論文を査読される際、研究の新規性、方法論、データの解釈、論文としての伝わりやすさなど、どのような点を重視されていますか。

 

誤りがないことを一番重視しています。あと、自分の専門分野に関連して、地域研究に関する論文を査読することが多いので、「なぜ、その地域を研究しなければならないのか?」が曖昧な論文は、その点を明らかにしてもらうようにコメントしています。



4.      査読コメントを書く際に、著者にとって建設的なフィードバックとなるよう心がけていることがあればお聞かせください。

 

一つは,間違っていることは間違っていると具体的に指摘することです。もう一つは、こちらの意見を押し付けるのではなく、論文中の分からない点について、具体的に質問することです。



5.      査読者としてのご経験は、先生ご自身の研究活動や論文執筆にどのような影響を与えていますか。

 

自分の論文を書いていると、「もし、自分が査読者だったら、こういうコメントをするよなあ」と考えることがあります。この点を曖昧なままにして論文を投稿すると、実際に想定通りのコメントが来たりします。あと、「査読の経験を積んだからといって、完成度が高い論文を書けるとは限らない」ということは、最近しみじみ感じています。



6.      査読は、研究成果の質を支える重要なプロセスの一つです。先生は、現在の学術コミュニケーションにおいて、査読者が果たす役割をどのようにお考えでしょうか。

 

査読が来たら、なるべく断らずに引き受けるようにしましょう。編集委員は、その論文を審査するのに最適な人として査読者を選んでいるのです。査読を断ると、編集委員はスタート地点に戻り、学術コミュニティー全体の活動時間が減少することになります。とは言っても,結局は査読を受ける側のその時のキャパシティー次第ですが …。

 


7.      これから査読を依頼される機会が増えていく若手研究者に向けて、メッセージやアドバイスがあればお願いいたします。

 

普通、1本の論文には2人の査読者からのコメントが来ます(MDPIはどうだか分かりませんが… [編集注] MDPIも通常そうです)。ということは、自分が1本論文を投稿したら、他人の論文を2本査読して、はじめて収支が合うことになります。ですから、論文の査読が来たら、なるべく断らずに引き受けるようにしましょう。逆に、他人の論文の査読をたくさんしたのならば、収支が合うように自分も論文を投稿するようにしましょう。



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