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インタビュー:九州大学・植木 慎悟先生(Children誌優秀査読者)

  • 6月12日
  • 読了時間: 3分

(※本記事は、mdpi.comの英文記事「Interview with Dr. Shingo Ueki―Children Exceptional Reviewer 2026」を翻訳したものです)


MDPIのChildren(ISSN: 2227-9067)では、査読者の先生方への感謝の意を込めて、毎月「Exceptional Reviewer(優秀査読者)」を発表しています。受賞者一覧はこちらをご覧ください。


このたび、九州大学の植木 慎悟先生がChildren誌の2026年4月Exceptional Reviewerに選出されました。受賞を記念して、現在の研究内容や査読に対する考えについてお話を伺いました。


Q1. ご自身のご専門分野と現在取り組まれている研究についてご紹介ください。また、その研究分野が子どもの健康にどのように貢献しているのかについてもお聞かせください。


私の専門は小児看護学で、特に口唇裂・口蓋裂のある子どもとその保護者を対象とした研究に取り組んでいます。口唇裂・口蓋裂のある子どもは哺乳に困難を抱えることが多く、保護者も哺乳に伴う不安や否定的な感情を抱きやすいことが知られています。


そのため私は、口唇裂・口蓋裂児に適した哺乳方法に関する研究を行い、子どもの成長発達だけでなく、保護者の心理的負担の軽減にもつなげることを目指しています。



Q2. 論文を査読する際、特に重視されている点は何でしょうか。


査読では、研究目的、研究デザイン、研究方法が一貫しており、適切に設定されているかを重視しています。また、論文全体が論理的かつ整合性のある形で記述されているかどうかにも注目しています。さらに、研究手法に応じた適切な報告ガイドラインに準拠しているかどうかも重要な評価ポイントと考えています。



Q3. 査読者は新たに投稿された研究の質や信頼性の向上にどのような役割を果たしているとお考えですか。また、学術出版におけるAI活用についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。今後の品質管理に向けた提案があればお聞かせください。


査読者は単なる評価者ではなく、研究成果を将来の研究へとつなぐためのゲートキーパーであり、促進者でもあると考えています。また、論文の成果が社会にとって本当に意味のあるものか、必要とされるものかという視点も持つべきだと思います。


人工知能(AI)は、現在の学術研究において欠かせないツールになりつつあります。しかし、AIが生成した内容をそのまま受け入れるのではなく、その妥当性や信頼性を批判的に検討する姿勢が重要です。AIの出力に対する適切な検証プロセスは、今後も不可欠であると考えています。



Q4. 優れた査読者を目指す若手研究者へのアドバイスをお願いします。また、現在の査読制度についてご意見があればお聞かせください。


論文を一報でも発表した経験がある研究者であれば、自分にも査読に貢献できる力があると自信を持ってよいと思います。


査読者は必ずしも投稿論文のあらゆるテーマや手法の専門家である必要はありません。初めて触れる研究手法であっても、新たな知識を学ぶ機会として前向きに受け止め、理解しようと努めることが大切です。


そのような姿勢で査読に取り組むことは、研究者自身の成長にもつながります。査読活動は学術コミュニティへの貢献であると同時に、自らの研究力を高める貴重な機会でもあると考えています。

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