新しくなったSciProfiles:2026年リニューアルで何が変わったのか
- 4 日前
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(※本記事はSciProfilesブログの記事「What’s New in SciProfiles for 2026?」を翻訳したものです)
SciProfilesとは?
SciProfilesは、MDPIが運営する、研究者向けの無料SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)です。研究者が自分の業績やプロフィールをまとめて公開し、ほかの研究者とつながるための場として、2019年に公開されました。
プロフィールには、論文や所属、研究分野に加えて、査読者・編集者・学会登壇者としての活動など、論文数だけでは見えにくい貢献も登録できます。ほかの研究者をフォローしたり、メッセージをやり取りしたりする機能もあるため、学会や共同研究で築いた人脈を、オンライン上でも保ち続けられます。
登録は無料で、MDPIのジャーナルへの投稿経験がなくても利用できます。
そのSciProfilesが、2026年に大きく生まれ変わりました。
新しいSciProfilesが目指すこと
今回のリニューアルには、明確なミッションがあります。研究者が信頼性の裏づけられたプロフィールを築き、自身の貢献をより多くの人に知ってもらい、科学を前進させる有意義なつながりを生み出せるよう支援することを目指しています。
新しいプラットフォームは、研究コミュニティの変化するニーズに合わせて再設計されました。従来版が主に学術情報の掲載に重点を置いていたのに対し、新しいSciProfilesは、見つけてもらいやすさ、ネットワーキング、業績が正しく認められることにより重きを置いています。今回のアップデートには、プロフィール管理の簡素化、交流の活性化、そして共同研究の機会の拡大を目的とした、さまざまな機能強化が盛り込まれました。
本記事では、リニューアルの背景にある考え方を紹介するとともに、新しいSciProfilesを研究者にとってより強力なプラットフォームにしている主な機能を取り上げます。
リニューアルの根底にある3つの考え方
今回のリニューアルは、3つの基本的な考え方に基づいています。
第一に、SciProfilesを使うと、研究者は自身の業績を正確に反映した総合的な学術プロフィールを作成できます。学術情報を一元的にまとめられる場があることで、さまざまな学術・専門的な場面で、自信を持って自分を示せるようになります。
第二に、SciProfilesでは、認証された研究者による信頼できるコミュニティが育まれます。認証によってプロフィールの信頼性が保たれ、専門家を見分けたり、同じ分野の仲間とつながったりしやすくなります。
第三に、SciProfilesは有意義な学術ネットワーキングを後押しするように設計されています。研究者は見つけてもらいやすくなり、アプリ内メッセージで意見を交換し、学会や対面イベントの枠を越えたつながりを築けます。学会などでの人脈づくりをデジタルで補完する場として、年間を通じて研究者どうしの関係の維持と拡大を助けます。
今回のリリースの主な新機能
新機能が加わったことで、プロフィール管理がより簡単になり、各研究者の学術的な貢献をより幅広く表せるようになりました。
データの自動同期
正確な学術プロフィールを保つのは、とくに情報を手作業で入力しなければならない場合には、手間がかかります。この課題に対応するため、SciProfilesはMDPIのアワードについて自動同期(Automated Data Synchronisation)を導入します。ユーザーが受賞情報を自分で追加しなくても、対象となるアワードが自動的に取り込まれます。
これにより、作業の手間が減り、データの正確性が高まり、最小限の管理でプロフィールを最新の状態に保てます。

外部活動の登録機能
学術的な貢献は、特定の出版社や組織の枠にとどまりません。これまでのSciProfilesでは、編集に関わる活動がMDPI関連の役割にほぼ限られており、研究者の経験の全体像を必ずしも反映できていませんでした。
新しく加わった「Universal Contribution Builder」を使えば、大手出版社や専門学会など、外部組織での編集職や活動も記録できます。より幅広い貢献を登録できるようになったことで、SciProfilesは研究者の専門的な影響力や、研究コミュニティへの貢献を、より明確に示せるようになりました。

業績がすぐに反映されるしくみ
研究者が情報を登録してから、それがプロフィールに反映されるまでには、時間差が生じがちです。この時間差により、実際の業績と、プロフィール上に表示される指標との間に、一時的なずれが生まれることがあります。
新しい「Instant-Credit Logic」では、新しい業績を追加すると、論文数がすぐに更新されます。登録内容の確認が済むと、その正当性を示す認証バッジが付きます。このしくみにより、プラットフォーム全体の信頼性とデータの正確性を保ちながら、研究者は自分の成果をすぐに反映できます。
プロフィール上部への業績表示
プロフィールを訪れた人は、多くの場合、数秒でそのプロフィールの印象を決めています。重要な情報を見つけやすくするため、SciProfilesは研究者の業績を、各プロフィールの最上部に表示するようになりました。
総論文数、貢献、インパクトといった指標が、複数のタブを行き来しなくてもすぐに目に入ります。これにより、プロフィールを評価しやすくなり、研究者は自分の学術的な業績をより効果的に伝えられます。

研究者をサポートする新機能
プロフィール機能の強化にとどまらず、新しいSciProfilesには、見つけてもらいやすさを高め、有意義な交流を促すための機能も加わりました。
文脈に応じた研究者のレコメンド
新しい共同研究者を見つけられるかどうかは、既存の人脈に左右されがちで、自分の身近な分野の外にいる研究者を見つけるのは簡単ではありません。
この課題に対応するため、SciProfilesは文脈に応じたレコメンド機能(Context-Aware Researcher Recommendations)を新たに備えました。手動での検索だけに頼るのではなく、初回登録やコンテンツの閲覧といった要所で、関心の近い研究者を提案します。
こうした提案は、研究者が人脈を広げ、新たな専門知識に出会い、通常の検索だけでは見つからなかったかもしれない共同研究の可能性を見いだす助けになります。

シンプルで効率的な検索
今回のリニューアルは、シンプルさが使いやすさを高めるという考え方に沿っています。従来のプラットフォームには数多くのフィルターやオプションがあり、必要以上に操作が複雑になることがありました。
新しいインターフェースは、Scholars(研究者)、Publications(出版物)、Posts(投稿)という3つの主要なカテゴリーに絞り込まれています。ユーザーが最もよく使う領域を優先することで、SciProfilesは複雑さを抑え、研究者がより速く効率的に情報を見つけられるようにしています。

フィード上での記事表示
質の高いコンテンツは、見つけやすくてこそ価値を発揮します。従来のSciProfilesでは、ブログのコンテンツが別のセクションに置かれており、多くのユーザーの目に触れにくくなっていました。
新しいSciProfilesでは、専用のコンテンツカードを通じて、ブログのコンテンツがメインのフィードに直接組み込まれています。これにより、研究者はプラットフォームを見て回るなかで、記事や知見、最新情報に自然と出会えるようになり、特別な操作をしなくても有益な情報に触れる機会が増えます。
操作性を高める改善
今回のリリースでは、よりスムーズで使いやすい操作感を実現する、改善が加えられました。
より的確な通知
通知は、明確で行動につながる情報を伝えてこそ役立ちます。刷新された通知システムは、一般的な活動のお知らせよりも、ユーザーのコメントへの返信といった直接的なやり取りを優先します。
通知だけでどのやり取りに対するものかがつかめるため、研究者は会話を続けたり、進行中の議論に加わったりしやすくなります。

共有先の拡大と登録の簡素化
SciProfilesは、WeChatとRedditでのコンテンツ共有に新たに対応しました。これにより、研究者は地域や関心の異なる、より幅広い学術コミュニティに情報を届けられます。

また、ORCIDログインにも対応し、登録の手続きが大幅に簡単になりました。アカウント作成に必要なステップが減ったことで、新規ユーザーが登録し、学術プロフィールを作り始めやすくなっています。

通知管理の簡素化
大量の通知を管理するのは、負担になりがちです。新しいSciProfilesは、関連する通知をまとめることで使いやすさを高めています。たとえば、同じ出版物に対する「いいね」やブックマークを、1つの通知カテゴリーにまとめられます。
通知の設定も簡素化され、ユーザーは煩雑さを感じることなく、自分に合った通知の受け取り方をより細かく選べるようになりました。

今後に向けて
2026年のリニューアルは、SciProfilesの進化における重要な一歩です。新しいSciProfilesでは、認証によってプロフィールの信頼性が裏づけられ、研究者が見つけてもらいやすくなりました。プロフィールの管理は簡単になり、人とのつながりも築きやすくなっています。こうした改善が重なったことで、研究活動を通じて研究者を支える力がいっそう高まりました。
研究をめぐる状況が変化していくなかで、SciProfilesは今後もコミュニティからのフィードバックをもとに新しい機能を開発し、専門性を発信し、つながりを築き、共同研究を支える価値あるプラットフォームであり続けます。
ぜひSciProfilesに登録して、研究成果を発信し、人脈を広げ、学術的な存在感を高める新たな機会を見つけてください。



