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タイのプリンス・オブ・ソンクラー大学でMDPI学術出版ワークショップを開催(2026年6月12日)

  • 7月1日
  • 読了時間: 5分

(※本記事はmdpi.comの英文記事「Summary of the MDPI Academic Publishing Workshop at Prince of Songkla University Held on 12 June 2026」を翻訳したものです)


2026年6月12日、MDPIはプリンス・オブ・ソンクラー大学プーケット・キャンパスと協力し、学術出版と研究発信をテーマとするワークショップを開催しました。同大学は1967年に南部初の国立大学として設立され、医学や看護、観光分野などに強みを持つタイの有力研究大学の一つです。


大学幹部、教員、研究者、学生が一堂に会し、論文執筆や査読者への対応、学術出版における人工知能(AI)の活用について、実践的なスキルや進め方を学ぶ機会となりました。双方向のセッションや情報交換を通じて、研究キャリアに役立つ実践的な知見や、研究の質と国際的な発信力を高めるためのヒントを共有する場となりました。当日は終始活発なやり取りが続き、学術面での成長と質の高い論文出版に対する参加者の関心の高さがうかがえました。



ワークショップはプーケット・キャンパス管理棟5階のKetho会議室で開催され、開会式ではプーケット・キャンパス副学長のPun Thongchumnum博士が挨拶を行いました。挨拶のなかでは、大学の研究の質と国際的な認知度を高めるうえで、研究力の強化と論文出版スキルの向上が重要であると述べられました。


ワークショップには大学幹部、教員、研究者、学生が参加し、国際的なジャーナルに研究成果を発表するための知識や、研究キャリア・研究の影響力を高めるうえで必要なスキルに触れる機会となりました。



最初のセッションは、MDPIバンコクオフィスのRegional Engagement Editorを務めるPloy Assavajamroonが担当し、MDPIの紹介と、透明性が高く信頼できる出版のあり方を通じてオープンサイエンスを推進するという姿勢について説明しました。


あわせて、タイ国内およびプリンス・オブ・ソンクラー大学における近年の論文出版の動向を取り上げ、研究成果を広く届けることと、研究発信の重要性を示しました。


本イベントのスポンサーであるProcesses誌については、その対象分野の概要と、科学・工学およびその関連領域におけるプロセス・システム研究を扱う国際的なオープンアクセスジャーナルとしての位置づけが紹介されました。


参加者は、同誌の編集体制や発展、各種データベースへの収載状況、引用の実績について説明を受けたほか、今後予定されているオンライン会議や、研究コミュニティの優れた貢献を表彰する年次アワードなど、同誌と関わる機会についても紹介を受けました。



「科学論文の書き方(How to Write Scientific Papers)」と題したセッションは、Editorial Team LeaderおよびRegional Engagement EditorのJuthathip Pooferyが担当しました。セッションでは、質の高い論文を作成するための基本的な考え方として、内容が伝わるタイトルや要旨の書き方から、本文各セクションの構成、出版に必要な情報の準備までを取り上げました。研究の目的を明確に示すこと、結果を効果的に報告すること、論文全体を通じて論理的な流れを保つことに重点が置かれました。さらに、出版倫理と研究の透明性についても触れ、倫理審査の承認、著者の責任、各種の開示(ディスクロージャー)の重要性が示されました。


参加者からは活発な質問が寄せられました。倫理に関する情報がダブルブラインド査読に影響しないか、論文掲載料(APC)が出版社でどのように使われているか、著者が利用できる資金面の支援や割引にはどのようなものがあるか、といった点です。


双方向のやり取りを通じて、論文の準備と、より広い学術出版のプロセスの両面について理解を深める機会となりました。



3つ目のセッション「査読者への返答の仕方(How to Respond to Peer Reviewers)」は、Regional Journal Relations SpecialistのHathaipat Kittirojanaが担当しました。MDPIにおける査読のプロセスを説明し、論文を適切に修正するための進め方を紹介しました。


あわせて、修正に向けた準備のポイントや、回答を効果的にまとめる方法も取り上げられました。最後に、査読者へ返答する際には前向きで柔軟な姿勢を保ち、専門家として誠実に対応することを呼びかけました。



最後のセッション「学術出版における人工知能(AI)(Artificial Intelligence (AI) in Scientific Publishing)」は、MDPIバンコクオフィスのRegional Engagement EditorであるSiriporn Tantiwatcharothaiが担当しました。


はじめに、AI技術の概要と、学術研究や学術出版で広がりつつあるその役割について説明がありました。発表のなかでTantiwatcharothaiは、生成AIがもたらす可能性と限界の双方について論じました。生成AIは研究に関わるさまざまな作業を効果的に支援できる一方で、研究者はAIが生成した内容を批判的に評価し、十分な確認をしないまま依拠することは避けるべきだと強調しました。


出版規範委員会(COPE)の勧告を踏まえ、著者や査読者によるAIの責任ある利用に関するMDPIの方針も紹介され、透明性や説明責任、適切な開示の重要性が示されました。


セッションの最後には、研究者、著者、査読者、編集者を支援するためにMDPIが開発した、AIを活用したいくつかのツールが紹介されました。いずれのツールも、作業の効率化や編集プロセスの円滑化、出版に関わる体験全体の向上を目指して開発されています。




最後に、一日を通じて積極的にご参加いただいたみなさまへ感謝を申し上げ、ワークショップは締めくくられました。今回のワークショップは、確かな研究文化を育て、国際的な学術出版の質を高めていきたいという、MDPIとプリンス・オブ・ソンクラー大学の共通の思いを反映したものです。今回の取り組みによって、MDPIと同大学のパートナーシップは一段と深まりました。さらに、今後も連携を続け、学術の発展につなげていくための確かな土台が築かれました。


日本の大学・研究機関でもこのようなワークショップの開催が可能です。学内向けのワークショップ開催をご検討の際は、目的や対象に合わせて内容を調整できますので、ぜひinfo-tokyo@mdpi.comまでお気軽にお問い合わせください。


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