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その論文、そのまま投稿して大丈夫? 編集者が確認する12項目

3 日前
読了時間: 6分


(※本記事はmdpi.comの英文記事「Preparing Your Research Paper for Submission」を翻訳したものです)


投稿先ジャーナルを選んだら、投稿に向けて論文を整える段階に入ります。ただし、編集者が投稿論文の何を見ているかを知らないまま進めると、この工程でつまずくことがあります。求められる要件や体裁をあらかじめ把握しておけば、掲載が遅れたり、掲載に至らなかったりする事態を避けやすくなります。


本記事では、論文を投稿する際に必要となるものを、補足資料や、著者が申告すべき事項(著者貢献、研究資金、利益相反など)も含めて順に説明します。



編集者は投稿論文の何を確認するのか


投稿要件はジャーナルや分野によって異なりますが、編集者が論文本体または補足資料に含まれているかを必ず確認する情報があります。


投稿準備に使えるチェックリストを挙げます。


  • フロントマター:タイトル、著者名と所属、抄録、キーワード

  • 本文の各セクション:序論、方法、結果、考察、結論(任意)

  • バックマター:補足資料、著者貢献、研究資金、データの利用可能性に関する記述、謝辞、利益相反、参考文献


内容だけでなく、体裁も適切に整える必要があります。学術ジャーナルには論文の書式について固有の規定があるため、投稿先のジャーナルの書式ガイドラインを事前に確認してください。


多くのジャーナルは、無償でダウンロードできるテンプレートを用意しています。MDPIの論文テンプレートはこちらからダウンロードでき、MDPIのジャーナルに適した書式で論文を作成できます。


  1. フロントマターを整える


論文のタイトルページに記載する情報をフロントマターと呼びます。タイトル、著者名と所属、抄録、キーワードが含まれます。


1-1. タイトル

タイトルは簡潔で、研究テーマを的確に示すものにします。また、(ヒトまたは動物を対象とした)試験データを報告する研究か、システマティックレビュー、メタアナリシス、再現研究かがわかるようにします。


1-2. 著者名と所属

著者のフルネーム(姓名)を記載します。MDPIのジャーナルでは、所属の表記にPubMed/MEDLINEの標準形式を用います。市区町村名、郵便番号、州・省名、国名を含む完全な住所情報が必要です。


少なくとも1名をCorresponding Author(責任著者)として指定します。メールアドレスの公開について全著者から同意を得るのは、責任著者の役割です。この役割が担う主な責任については、「Who the Corresponding Author is, and Why it Matters」をご覧ください。


貢献が同等の著者がいる場合は、その旨を明示します。通常は「These authors contributed equally to this work.」という記述を用います。


生成AI(GenAI)ツールや大規模言語モデル(LLM)は著者資格の要件を満たさないため、著者として記載できません。詳しくは、「Authorship Guidance: Who to Include and Who to Acknowledge」をご覧ください。


1-3. 抄録

抄録は、研究の概要を編集者に簡潔に伝えるためのものです。最大でも200語程度に収めます。見出しは付けず、構造化抄録の形式に沿った一段落で書きます。

詳しくは、【抄録の書き方を解説した記事】をご覧ください。

抄録は、グラフィカルアブストラクトに展開することもできます。視覚的に目を引く形で研究成果を伝える手段として、学術出版での重要性が高まっています。


1-4. キーワード

抄録のあとに、内容に即したキーワードを3〜10個記載します。自分の論文に固有でありながら、分野内である程度一般的に使われている語を選ぶとよいでしょう。

詳しくは、【キーワードの選び方を解説した記事】をご覧ください。



  1. 本文の各セクションを整える


論文の構成は、主張を明快に組み立てるうえで欠かせません。編集者が内容を評価する際にたどる道筋にもなります。


IMRaD形式(Introduction=序論、Methods=方法、Results=結果、Discussion=考察)は、科学論文の構成における国際標準です。各セクションに書く内容はテーマによって変わりますが、IMRaDでは一般に次のような流れをとります。


  • 扱う問いを広い文脈のなかに位置づけ、研究の目的を示す(序論)

  • 用いた主な方法や処置を簡潔に説明する(方法)

  • 論文の主要な知見をまとめる(結果)

  • 主な結論や解釈が持つ意味を論じる(考察・結論)


構成について詳しくは、「The IMRaD Structure: How to Organise Each Section of Your Research Paper」をご覧ください。



  1. バックマターを整える


論文の末尾に置く情報や、補足資料として添える情報をバックマターと呼びます。著者貢献、研究資金、データの利用可能性、謝辞、利益相反、参考文献が含まれます。


3-1. 補足資料

論文とあわせて公開し、追加の情報や背景を示す資料がある場合は、その内容を記載します。図表、動画、スプレッドシートなどが該当します。


3-2. 著者貢献

著者貢献の記述は、研究において誰が何を担当したかを示すものです。次の各項目について、担当した著者を明示します。


  • 着想または研究デザイン

  • データの取得、解析、解釈

  • 研究に用いた新しいソフトウェアの開発

  • 草稿の執筆または大幅な改訂


著者貢献の考え方については、CRediT(Contributor Roles Taxonomy)も参考になります。

著者が複数いる研究論文では、各著者の貢献を記した短い段落を必ず添えます。


3-3. 研究資金

研究の実施に用いた資金源はすべて開示します。

「This research was funded by [助成機関名], grant number [xxx]」のように記載してください。助成を受けていない場合は「This research received no external funding」と記載します。


3-4. Data availability (データの利用可能性)

研究結果の裏づけとなるデータの所在を示します。研究の過程で解析または生成し、公開リポジトリに登録したデータセットへのリンクも含めます。


3-5. 謝辞

著者貢献や研究資金に該当しない支援については、この項目で謝意を示します。事務的・技術的な支援や、実験材料の提供などが該当します。


3-6. 利益相反

利益相反とは、報告された研究結果の記述や解釈に影響を与えたと受け取られうる、個人的な事情や利害関係を指します。著者は投稿前にこれを確認し、申告してください。該当するものがない場合は「The authors declare no conflict of interest.」と記載します。


3-7. 参考文献

参考文献は、本文(表のキャプションや図の説明を含む)に登場する順に番号を付け、論文の末尾に一件ずつ列挙します。EndNoteZoteroなどの文献管理ソフトを使えば、入力ミスや重複を防ぎやすくなります。



MDPI Author Servicesによる投稿サポート


投稿の準備には手間がかかり、求められる要件も多いため、すべてを過不足なく整えるのは簡単ではありません。こうした場面では、専門の編集サービスという選択肢もあります。


MDPI Author Servicesは、研究者の皆様が投稿・出版に向けて論文を整える作業をサポートしています。Academic Editing Serviceでは、博士号を持つ専門エディターが4段階の編集を行います。構成と用語の確認、技術的な評価レポート、無料のレイアウト編集が含まれます。無料見積はこちらから。


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